二重人格神様~金と碧の王~



けれども、海鈴さんからあの彼のことを話してくれたことが私は嬉しかった。


私を、信用してくれたんだって。



同時に本物の花嫁になる?と、言ってくれたことも。嬉しい。


そう言いながら微笑むと、彼は少し頬を赤くし、窓枠からおり、ベッドをゆびさす


「わかった。なら、誘われてあげようかな」


「声、出ちゃうかも」


「大丈夫、雷の音で何も聞こえない」


「あ…う、ん…」



そんな小さな頷きも、雷の音とともに消えていった。



< 97 / 513 >

この作品をシェア

pagetop