13才、身籠りました。
次の日、あたしはパパと産婦人科にいた。 


「工藤さーん、工藤初音さーん。」


名前を呼ばれた時、ドキッとした。 


「もうすぐ赤ちゃんと別れなけばいけないかもしれない」ということがたまらなく辛かった。 


あたしはなぜか子供を育てられる自信があった。  

なぜなら、小さな頃から母がいなかったお陰で、料理は普通に出来たし、パパが自営業だから、もし中卒でも、働き口があった。  

今から考えると本当に甘っちょろい考えだと思う。  

あたしは本当にバカだった。


診察室に入ったあたしは、超音波でお腹の赤ちゃんを見た。


トクン、トクン、トクン… 

あたしの中で赤ちゃんの心臓が動いていた。 


そして医師が口を開いた。 

「おめでとうございます。妊娠10週目に入っています。約妊娠3ヶ月ですよ」

その言葉を言われた瞬間、パパはあたしにこういった  

「初音はこの子をどうしたい?」


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