13才、身籠りました。
ある日あたしは大きなお腹を抱えながら一人で札幌のデパートにいた。 


もうすっかり辺りは冬景色だ。 


周りの人はあたしのお腹を見て、近くにいる人とヒソヒソなにか話している。  

無理もない。だってあたしの見た目は中学生だから。 最初は気になったケド、今ではもう慣れた。 


でも今回はもっと特殊な視線を感じた。  


「初音…?」


送られてきる視線の先にいたのは、 

「こうじ…?」



お腹の子の父親だった。
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