[完]バスケ王子に恋をして。
その瞬間私の頬に冷たいものが伝った。
「なんでよ……。咲羅いるくせに……優しすぎるよ……」
ホントバカみたい……。
そう思った時背中に温かい温もりを感じた。
「お前……無理しすぎなんだよ」
そう弱弱しくその人が呟いた。
「海……斗……」
すると海斗は自分のほうに私を向かせて前から私を抱きしめた。
「海斗……?」
「お前一人で泣いてんじゃねーよ」
海斗はもっと強く私を抱きしめた。
その言葉でさっきの倍の量の涙が頬を伝った。