[完]バスケ王子に恋をして。
「えっ……?」
海斗が私のことを好き……?
「だから俺と付き合ってほしい」
海斗……そんなこと思ってくれたんだね……。
でも遅いよ……。
去年までに言ってくれたらよかったのに……。
私も好きだったんだから……。
でも……ね……
「ごめん……。うち、春樹のこと好きだから」
遠くで見てるだけでもいいんだよ……。
春樹が幸せならいいんだよ……。
「辛くてもいいのか?」
海斗が悲しい顔で聞いてくる。
「うん……ありがと……。じゃ、私帰るね」
私は海斗の返事も聞かないで空き教室を飛び出た。