[完]バスケ王子に恋をして。
「奈未ーー!!」

教室に入ると咲羅が抱きついてきた。

「どんだけ心配したと思ってんだよー!!
二日間も奈未に会わなかったら奈未不足だー!!」

更に腕に力を加える咲羅。

「私も咲羅不足ー!!」

私も咲羅に腕を回した。

「お前らバカかよ……」

私達にそう言ったのは今一番会いたくて、会いたくなかった人。

「春樹……」
「よぉ!!元気になったか?」

いつものテンションで話す春樹。

「うん」

だから私もいつものテンションで話す。

顔……引きつってないかな……?

「ならよかった。奈未がいなくてこいつの世話大変だったんだぜ?」
「はーー!?そんなことねーから」

イチャつく二人。

それを見てると虚しくなって

「あー……ごめん!!私夏恋に話すことあったから行くね」

私はその場から逃げたくて鞄を席に置いて教室を出た。

「ちょ!!奈未!?」

咲羅の声が聞こえたけど無視して夏恋の教室まで走った。





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