[完]バスケ王子に恋をして。
曲を歌い終えるとガサッとカーテンの後ろから音がした。

「誰!?」

思わず声をあげてしまった。

返事がない……。

海斗はさっき行ったばっかりだからいるはずがない。

ーシャーッ

私は勇気を出してカーテンを捲ってみた。


そこには色白で鼻が高く、髪が外側に形良くはねている美少年がスヤスヤと眠っている……。

ードキッ

なぜかわからないけど胸が音を立てた。

「綺麗な顔ー……」

私は思わずじっくり見つめてしまった。

すると美少年が目を覚まし、私とばっちり目が合ってしまった。

「うわぁーー!!ごめんなさいー!!」

私は勢いよく離れて手を前で合わせて謝った。

っていうか……心臓痛い……

美少年はびっくりしたのかガバッと起き上がった。

けど私を見て理解したのか天使のように笑った。

「いいよ?そんな風に謝らないで」

透き通った声が頭上から聞こえた。

その声で私は手を合わせるのをやめた。

さっきは目をつぶっていたからわからなかったけど目が大きくて、完璧な美少年。

女の私でも羨ましく思う。

でもなぜかドキドキは治まらなくて……
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