[完]バスケ王子に恋をして。
「奈未ー?朝だよー起きてー」
「んーもう朝?」

夕方からずっと寝てたのかな……?

「全然起きねーから死んだかと思ってめっちゃ焦った」
「ちょっと咲羅!!冗談もいい加減にしてよ!!縁起ないこと言わないで!!」
「んな怒るなよ……一番夏恋がパニクってナースコール押したんだろ?」
「う″……そうだけど……」

よかった……二人ともいつも通りで……

何かあったらどうしようと思ってたけど……

「昨日はどうしたの?」
「昨日は夕方ホテルに戻って荷物取って来てここで寝たぞ」
「え!?ここで寝たの?腰とか痛めてない?」
「ふっ……ババアじゃねーんだから」

そっか……

「男子達もここで寝たの?」
「最初はそう言ってたんだけど奈未が寝てるのにうるさくしたら困るなと思って置いてきた」

置いてきたってて……物じゃないんだから……

「つか、もう奈未帰れんぞ」
「え?先生とかに見せなくていいの?」
「奈未が寝てる間に見て異常がなかったって言ってたよ?」
「そっか……じゃあ帰る支度でもするかー」

私はベッドから立ち上がって咲羅達が持ってきてくれた荷物をまとめて病室を出た。

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