[完]バスケ王子に恋をして。
「え?」

上を見ると大きい目の中に綺麗な瞳があって……鼻が高くて……

「ちょ!!降ろして!!」

私は春樹にお姫様だっこされていた。

「何でだよ?」
「私重い!!」
「は?何言ってんの?全然軽いから!!ってかもっと食べろ」

キュン……じゃなくて!!

「何でお姫様だっこしてるの!?」
「だって歩けないんだろ?」

だからってお姫様だっこは……ちょっと……

「でも春樹に負担が……」
「ああ、筋力つけるから逆にいいかも」

ああ……じゃなくて!!

「やっぱり歩ける!!」
「嘘言うな!!靴ズレしているけど?」


え!?靴ズレ!?

足元を見てみるとスニーカーに血が滲んでいる。

「あ″ぁ!!」
「な?」
「……でも歩くもん!!」
「こんな足で歩けないだろ」
「でも「春樹降ろせよ」

私の声を遮ったのは何回も聞いたことがある声。



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