[完]バスケ王子に恋をして。
「は?」

春樹が低い声で声の主を睨みつける。

「奈未に触れんな」
「何でそんなことお前に言われなきゃいけないの?」
「決まってんだろ、俺の女だからだよ」

私の彼氏……海斗だった。

「へー……お前よくそんなこと言えんな……」
「は?何言ってんだよ」
「お前奈未が倒れた時どこ行ってた?」
「……は?……何って近くにいたけど?」
「じゃ、何ですぐ助けなかったんだよ!!」

荒れた声で春樹が怒鳴る。

私の真上で怒鳴られたから耳が痛い……

「ちょ……春樹喧嘩すんなら奈未降ろせ」

後ろにいた咲羅が落ち着かせる為に春樹の腕から私を降ろした。

コンクリートに降りた私は春樹と海斗を交互に見る。

明らかに二人の間にはピリピリした雰囲気があった。

……ちょっとこれって私が原因……!?






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