[完]バスケ王子に恋をして。
「ごめん、私が「何とか言えよ!!」

私の声を遮ってまた春樹が声をあげる。

「……」

でもやっぱり海斗は口を開かない。

「ふざけんなよ!!」

いきなり春樹が海斗の胸倉を掴んで近くの木に抑えつける。

「それでもお前奈未の彼氏かよ!!」
「……お前だって同じだろ?」

今度は海斗が春樹を睨みつける。

「は?」
「お前だって奈未を助けてねーだろが!!まだ咲羅と付き合って!!」
「うちと春樹は別れたけど?」

冷静な声で隣の咲羅が喋り出した。

「は……?何言ってんだよ……そんな冗談俺には通じないぞ?」

軽くバカにしたように笑う海斗。
「冗談じゃねーし。春樹はうちが脅したくらい無理やり付き合わせたんだよ。だから春樹はうちと名前だけ付き合ってたってだけ。あんたが思ってるほど春樹は汚い奴じゃねーんだよ」

嘘……?
どうゆうこと……?

咲羅が脅してまで付き合わせた……?

どうしてそこまでするの……?


それも咲羅の口からは言えないの……?

もう……!!

何もわかんないよ……!!

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