[完]バスケ王子に恋をして。
「今度からは……俺が……」

やめてよ……!!
もうそれ以上言わないでよ……!!

「俺が守る」

っ……

ねぇ……私はこの人を頼っていいの……?

私の心を見せていいの……?

春樹は海斗から手を離して前に歩き始めた。

どんどん遠くなっていく背中……。

でも……追いかけることも出来なくてただ見つめる。

「いやー春樹もカッコいいなーなぁ……奈未!?」

私に驚いたのか固まっている咲羅。

「咲羅……!!」

勢いよく咲羅の胸に飛び込む。

私の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

「う″ぅーー……咲羅ーー……」

咲羅は黙って私の頭を撫でてくれる。

私どうしたらいい……?

あんなこと言われたら春樹の所に今すぐ行きたいよ……?

でもね……?……私……海斗を二回も傷つけたくないよ……

海斗は私の大切な幼なじみだから……

恋愛対象じゃないけど、私にとっては凄い大切な人なの……

だから私のわがままで判断しちゃダメなんだよ……。

春樹に会いたいし……笑ってほしいけど……
海斗を傷つけたくないよ……


ねぇ……私どうしたらいい……?
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