[完]バスケ王子に恋をして。
「おい部屋のカードもらってきたぞ」

俺達のもとに羽切がカードを持ってきた。

……そういえば……奈未がケガして俺がおぶってもあいつ何も言わなかったな……

羽切をチラッと見ると深刻そうな顔をして奈未を見つめている。

「じゃ、部屋行くか」

咲羅が立ち上がって歩き出した。

俺達も咲羅についていった。

「うわーー……こんな大きなエレベーター初めて乗る……」

奈未は口をポカーンと開けてエレベーターの中の隅から隅まで見た。

「……そっか……奈未ちゃん昨日来れなかったもんな……」
「……うん。でももう大丈夫だから!!」

その場でピョンピョン跳ねて見せる。

「…ねぇ……咲羅…?私達昨日荷物置いたのって5階だよね……?」

不思議そうに夏恋ちゃんが咲羅に聞く。

「ああ」
「…じゃあ何で……?もう5階過ぎてるよ……?」

たしかに……

今はもう7階だ。
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