[完]バスケ王子に恋をして。
「ったく……俺の話聞いてた?」
「あ……ごめん……」

何か私に話し掛けてきてたんだ……。

「だから……赤織と何話してたんだよ」

赤織……?……ああ……春樹か……

これ言っても大丈夫かな……?

うちら二人の事だしいいよね?

「今度春樹とデートする事になってその日にちとか聞いてたの」

その瞬間海斗の顔が険しくなった。

「それ本気で言ってんの?」

いつもより低い声で聞いてきた。

「……うん」
「……ふざけんなよ!!」

海斗がそう吐き出した瞬間私の体は回された。

ーダンッ

「痛……っ」

背中に鋭い痛みを感じた。

前を見ると海斗の顔が目の前にあって、私の顔の隣に海斗の腕があった。

「……お前なんもわかってない」
「え……?何が……?」
「お前は俺の女なんだよ」

私は海斗の女……?

そうだよ……。

今はそうだよ……。

でも……

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