[完]バスケ王子に恋をして。
「これ美味しそう!!いや、これも美味しそう!!いや、これ……んー……どれにしよう……」

コンビニのドリンクコーナーのガラス越しのジュースを見て頭を抱えている奈未。

「どれ欲しいの?」
「これ!!」

奈未が指さしてるのはスポーツドリンク。

「じゃ、それ買えば?」
「値段が高いの!!だからこっちのスポーツドリンクにしようかな……。でもカロリー高いし……」

カロリーなんて気にしなくていいだろ……

つか、奈未ってすっげー優柔不断なんだな……

「じゃ、これ」

俺は迷っている奈未をよそに奈未が「値段が高い!!」と言っていたスポーツドリンクを取った。

「んー……ま、高いけど……いっか!!」
「は?何言ってんの?これ俺が買うんだし」
「へ……?」

マヌケな顔をしている奈未。

「ブハッ!!何その顔めっちゃウケるんだけど」

俺のツボに入った。

「むー……ヒドい!!」
「ごめんごめん」
「……本当に買ってくれるの?」

俺の顔を伺ってくる。

「デートなんだから俺が買ってやるよ」
「本当に本当にいいの?」
「だからいいって言ってんじゃん」
「ありがとー!!」

俺は嬉しそうに笑っている奈未と一緒にレジに向かった。
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