[完]バスケ王子に恋をして。
「やっぱり……」
「え?何が?」
「これ」

俺はポスターを指差す。

「キングバード……?」
「そ、俺と日向が行ってたバスケチーム」
「え!?ってことはまさか!!強豪クラブチーム!?」

驚いた顔で聞いてくる奈未。

「なんだ、知ってんじゃん」
「うん……夏恋が日向くんはクラブチーム通ってたって言ってて……」

まぁ……夏恋ちゃんはバスケやってたから知ってるか……。

「それがどうかしたの?」
「ん?これよく見て」

ポスターをツンツンと指で押す。

「……今日の13時から総合コミュニティーセンターで試合?」
「そ、見に行きたい?」
「行きたい!!」

目をキラキラさせる奈未。

「じゃ、そこ行こうぜ?こっからコミセンまで歩いて45分くらいだから……」
「昼ごはんは?」
「先食べるか……何食べたい?」

俺は今凄くスパゲティーが食いたい……

「んー……オムライスとかスパゲティー」
「俺も今すっげースパゲティー食いたい」
「本当!?私美味しいスパゲティー屋さん知ってるよ?」
「じゃ、そこ行くか」
「オッケー♪うんとね……そこ曲がって……」

俺達はスパゲティー屋を目指して歩き始めた。
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