[完]バスケ王子に恋をして。
「うわー……すごーい!!」

俺達は試合が行われるコミセンに来ている。

奈未が教えてくれたスパゲティー屋はほっぺが落ちるという言葉にぴったりの味だった。

奈未に「また一緒に2人で来ようね」と言われて俺はどんどん奈未に惹かれて行くのがわかった。

「奈未バスケの試合とか見たことねーの?」
「うん。海斗と行くって中学の時約束したんだけれど私熱出して行けなかったの」

羽切か……。

……でも俺が一番だし!!
って……何競ってるんだよ!!

「春樹ってずっとキングバードにいたの?」
「ああ」
「だからこんなにバスケ上手いんだ……」
「まぁ、一応これでもここのエースだったからな」
「え!?エース!?」
「ああ……あれ?言ってなかったっけ……?」
「全く聞いてない!!」
「ちなみに日向はここのキャプテンだったんだぜ?」
「へー……すごいなー……」

するとぞろぞろ俺の一個下の後輩達がコートに入ってきた。

「うわー……みんな背高っ!!」
「俺より高いのもいるからな……」

悔しいけど……

「え!?春樹より!?私に10cm分けて欲しいなー」
「ま、奈未はそれくらいがいいんじゃない?」
「えー……150は欲しいー……」

そんなこと話していると試合が始まった。

「頑張ってー!!キングバードー!!」

隣で一生懸命応援している奈未。

そんな姿を見て奈未がマネージャーでよかったなって思ったりした。
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