[完]バスケ王子に恋をして。
結局俺は1時間くらいバスケをして奈未と一緒に練習アリーナを出てきた。

「なんかごめんな?」
「え?何が?」
「……俺だけバスケして楽しんで……」
「全然!!やっぱり春樹はバスケしている時が一番カッコいいなって思ったし……それに坂口さんの話もおもしろかったし……」
「コーチに何かされなかったか?」
「うん!!大丈夫!!っていうか春樹昔合宿の時パパー!!ママー!!って夜泣いたんでしょ?」

お腹を抱えて笑っている奈未。

「は!?誰が言ってた!?」
「坂口さん」

ったく……あの人は……。

「ねぇ春樹?」
「ん?」
「私行きたいところあるんだけど……行ってもいい?」
「ああ。いいけど?」


俺達が来たのは街の大きなショッピングモール。

「昨日私いいの発見したの」
「いいの?」
「うん!!春樹は黙ってついて来て?」

奈未は俺の手を取って走り出す。

「おい!!走らなくてもいいだろ?危ねーぞ?」
「ダメ!!走らないともう売り切れてるかもしれないもん!!」

ったく……こいつ人の目無視かよ……。

みんな俺らのこと見てんだよ……。

「あ、ここ!!」
「え?おっと!!危ね……」

急に曲がられて俺はバランスを崩す。

奈未が入ったのはレトロなお店。

「あった!!これ!」

奈未が指差しているのは……



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