[完]バスケ王子に恋をして。
「もう暗いね……」

俺達がショッピングモールを出た時にはもう辺りが暗かった。

「そうだな……」
「ねぇ……」
「ん?」
「春樹の思い出の場所ってある?」
「思い出の場所……?」

思い出の場所と聞かれて思い浮かぶのは毎日行ってるあの公園。

「あるけど?」
「へー……そっか……」

そう言うと奈未は自分の足元を見る。

あ……そうだ……。

「奈未って門限何時まで?」
「え……?門限?……多分無いけど……?」

無いなら……!!

「俺行きたいばあるんだけど?」
「え……?」
「行ってもいい?」
「うん。いいよ?」

俺はさっきより奈未の手を強く握り締めて公園へと向かった。
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