[完]バスケ王子に恋をして。
「あのね……私……「ストップ!!」

私が意を消して言おうと思ったのにいきなり咲羅に止められた。

「もう!!いいところだったのに!!」
「ごめんごめん、つかここで話すのもなんなんだから空き教室で話してこいよ」

そっか……みんないるもんね……。

「じゃ、春樹空き教室で……」
「ああ、わかった」

私は急いで教室を飛び出て空き教室にダッシュで向かった。


「おい、走るなよ……」

私の後を必死に追いかけてきた春樹は息を切らせている。

「ごめん……」
「で、話って?」
「……あのね……私……今日言うことにしたんだ」
「え……?」

私の言葉にびっくりしている春樹。

「今日海斗に本当のことを言う……それでちゃんとケジメをつけるから!!」
「そっか……」

どこか安心したようにふっと笑う春樹。

「そしたら……私……」

そう言いかけてやめる……。

「何?続き言ってよ」

その言葉を言ったらなんか惨めになりそうなのは私だけ……?

「私……春樹……の隣に居ちゃダメかな……?」

春樹のことを伺いながら春樹と目を合わせる。

ダメって言われたらどうしよう……。

「いいに決まってんじゃん……」

そういって春樹は私を優しく自分の腕の中に包み込んだ。

「ありがと……」

何か泣きそうになってきた……。

でも泣かないけどね……?

ちゃんと春樹の隣で笑わないと嬉し泣きはしないって決めたもん……。

「それとね?私気づいたことがあるんだ」
「気づいたこと?」

私は春樹の手から離れる。

「春樹みんなで海行った時私にキスしたでしょ?」
「は!?///な、奈未!?何言ってんだ!?///」
「動揺しすぎ……」

春樹と公園でキスした時に気づいたの……私が求めてた感覚だって……。

ってことは……そういうこと……だよね?
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