[完]バスケ王子に恋をして。
「俺さ、本当に小さい時から奈未が好きだったんだよ……」
「え?」
びっくりして海斗のほうを見ると下を向いて深刻そうな顔をしている。
「何があっても俺は奈未を守るって決めてたんだけどよ……俺何やってんだろな……本当ごめん」
何で謝るの……?
海斗は素直に好きって言ってくれたのに……私が自分の気持ちを伝えられなくて海斗を利用したのに……どうして海斗が謝るの?
「赤織と初めて会った時、赤織と奈未が仲良く話してて……何で置いてったんだよ!!って自分に言い聞かせてた。その時からある程度赤織に目を付けていた」
「……そんなこと……」
「そしたらバスケ超上手いし……ダンクも決めれねーし……竜基くんと同じくらい上手かった……だから俺はこいつはライバルで絶対奈未に近づかせないってそんな気持ちになった。でも……」
「……でも?」
「知らない間に二人は両思いになってた……なのにあいつは奈未を傷つけて……絶対許せねーと思った。だからあんなこと言って無理に付き合わせた」
春樹をそんなふうに思ってたなんて……。
私が悪いんだよね……?
「そしたら奈未が俺から離れてくし……あいつとは近くなってるし……もうダメかなって思ってたんだけど……奈未に大っ嫌い!!って言わせて……俺じゃ奈未を幸せに出来ないんだなって思って別れようと思ってたら奈未からの別れの言葉。でも俺プライド高くてさ……俺が言うつもりだったのにって頭ん中そればっかりで……奈未のこともっと傷つけた……ごめん……」
「ううん、もう大丈夫だから……気にしないで?」
「それで昨日赤織にいろいろ言われて……やっぱり奈未はこんな奴に惚れるんだなって理由がわかった……俺が思ってた奴と全然違う……こいつなら奈未を任せてもいいんじゃないかって思って……やっぱり赤織には何一つ勝てねーんだなって思い知らされた」
残念そうな顔をしながらも微笑する海斗。
たしかに私……春樹のことが好きだけど……だけど……
「海斗の春樹より勝ってるとこあるじゃん、ちゃんと」
「は?」
驚いたのかこっちを見る海斗。
「だって……海斗は私の幼なじみだもん!!春樹よりいろいろ知ってるんだから何でも相談出来るし、私との思い出とかいっぱいあるじゃん?私が運動音痴なところとか……」
「運動音痴なのは赤織も知ってるんじゃね?」
「え!?嘘!!いや、そんなことない!!はず!!」
「はは……そうだな、これからもお前とは幼なじみって関係は続くからな……なんか騒がしくなりそうだ……」
よかった……やっと海斗笑ってくれた……。
「海斗はずっと笑ってればいいんだよ」
「は?」
「だから笑ってれば可愛い女の子がいっぱい寄って来るよーって」
「余計な迷惑だ!!つか俺お前よりモテるから女の子いつまでも寄って来ますー」
「でも彼女いないじゃん!!私以下じゃん」
「お前と一緒にするな!!俺はお前と違って選べるんだよ!!」
「選んでる暇あるならちゃんとした好きな子作ってくださいー」
「お前は赤織しかいないんだろ?赤織もこんな奴のどこがいいのか……」
「春樹は選ぶ目がいいんですよーだ!!誰かさんと違って」
「うるせーな!!つかもうバス来るぞ!!早く食え!!」
海斗は私の口にパンを詰め込んでくる。
「うがかがんーがががー」
「お前何て言ってんだよ」
「うるはい!!」
「早く食え!!次のバス乗り遅れてたらどうすんだよ」
「大丈夫だみょん」
「みょん?」
「うるさい!!噛んだだけ!!」
「へー……本当かな?」
「本当だもん!!」
そう……私達の関係はこのまま一直線の平行状態で充分。
交わることなんてもうなくていいんだよ……。
そう海斗も願ってるはず……。
「え?」
びっくりして海斗のほうを見ると下を向いて深刻そうな顔をしている。
「何があっても俺は奈未を守るって決めてたんだけどよ……俺何やってんだろな……本当ごめん」
何で謝るの……?
海斗は素直に好きって言ってくれたのに……私が自分の気持ちを伝えられなくて海斗を利用したのに……どうして海斗が謝るの?
「赤織と初めて会った時、赤織と奈未が仲良く話してて……何で置いてったんだよ!!って自分に言い聞かせてた。その時からある程度赤織に目を付けていた」
「……そんなこと……」
「そしたらバスケ超上手いし……ダンクも決めれねーし……竜基くんと同じくらい上手かった……だから俺はこいつはライバルで絶対奈未に近づかせないってそんな気持ちになった。でも……」
「……でも?」
「知らない間に二人は両思いになってた……なのにあいつは奈未を傷つけて……絶対許せねーと思った。だからあんなこと言って無理に付き合わせた」
春樹をそんなふうに思ってたなんて……。
私が悪いんだよね……?
「そしたら奈未が俺から離れてくし……あいつとは近くなってるし……もうダメかなって思ってたんだけど……奈未に大っ嫌い!!って言わせて……俺じゃ奈未を幸せに出来ないんだなって思って別れようと思ってたら奈未からの別れの言葉。でも俺プライド高くてさ……俺が言うつもりだったのにって頭ん中そればっかりで……奈未のこともっと傷つけた……ごめん……」
「ううん、もう大丈夫だから……気にしないで?」
「それで昨日赤織にいろいろ言われて……やっぱり奈未はこんな奴に惚れるんだなって理由がわかった……俺が思ってた奴と全然違う……こいつなら奈未を任せてもいいんじゃないかって思って……やっぱり赤織には何一つ勝てねーんだなって思い知らされた」
残念そうな顔をしながらも微笑する海斗。
たしかに私……春樹のことが好きだけど……だけど……
「海斗の春樹より勝ってるとこあるじゃん、ちゃんと」
「は?」
驚いたのかこっちを見る海斗。
「だって……海斗は私の幼なじみだもん!!春樹よりいろいろ知ってるんだから何でも相談出来るし、私との思い出とかいっぱいあるじゃん?私が運動音痴なところとか……」
「運動音痴なのは赤織も知ってるんじゃね?」
「え!?嘘!!いや、そんなことない!!はず!!」
「はは……そうだな、これからもお前とは幼なじみって関係は続くからな……なんか騒がしくなりそうだ……」
よかった……やっと海斗笑ってくれた……。
「海斗はずっと笑ってればいいんだよ」
「は?」
「だから笑ってれば可愛い女の子がいっぱい寄って来るよーって」
「余計な迷惑だ!!つか俺お前よりモテるから女の子いつまでも寄って来ますー」
「でも彼女いないじゃん!!私以下じゃん」
「お前と一緒にするな!!俺はお前と違って選べるんだよ!!」
「選んでる暇あるならちゃんとした好きな子作ってくださいー」
「お前は赤織しかいないんだろ?赤織もこんな奴のどこがいいのか……」
「春樹は選ぶ目がいいんですよーだ!!誰かさんと違って」
「うるせーな!!つかもうバス来るぞ!!早く食え!!」
海斗は私の口にパンを詰め込んでくる。
「うがかがんーがががー」
「お前何て言ってんだよ」
「うるはい!!」
「早く食え!!次のバス乗り遅れてたらどうすんだよ」
「大丈夫だみょん」
「みょん?」
「うるさい!!噛んだだけ!!」
「へー……本当かな?」
「本当だもん!!」
そう……私達の関係はこのまま一直線の平行状態で充分。
交わることなんてもうなくていいんだよ……。
そう海斗も願ってるはず……。