[完]バスケ王子に恋をして。
その言葉で俺は思わずクスッと笑った。
もしかしてこいつ…

「なんで笑うのー!?」

奈未が怒り混じりで聞いてきた。

「奈未って天然?」
「うーん……きっと違う」

もうムリ……

俺はブハッと笑った。

「そういうのを天然って言うの」

奈未は納得してないという顔で考えている。

つか……奈未いじるのおもしれー……

「そうだ!!奈未席どこ?」

奈未は自分の席を指差して教えてくれた。

「マジ!?俺の斜め前なんだけど」
「ホント!?」

奈未が近くなら楽しくなりそう。

つか……さっきから奈未のことばっかり考えてるし……

俺どうした……?

「ねぇ……春樹の隣って咲羅?」
「あぁ……そうだけど…なんで咲羅知ってんの?」

今日はちょっとしか咲羅とは喋っていないぞ……?

なのになんで…?

「今日咲羅と友達になったの。春樹は?」

あぁ……そういうことか。
「俺咲羅の幼なじみ」

一瞬納得してから驚いた顔で

「幼なじみ!?」

と奈未が聞き返してきた。

「そ、幼なじみ。あれ?咲羅に聞いてないの?」
「うん」
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