[完]バスケ王子に恋をして。
そろそろ面会終了時間……。

「奈未……」
「ん?何?」

俺はずっと言おうと思ってたんだ……。

「俺……やっぱり……奈未のこと好きなんだ……」
「……」
「たくさん傷つけるし……たくさん泣かせるし……たくさんつらい思いをすると思う……だけど……やっぱり俺の隣には奈未しか考えられないんだ……」
「……うん……」
「俺ともう一度やり直してください」
「……こちらこそ」

奈未のその言葉で俺達は元に戻った。

「マジで?」
「うん」
「本当に?」
「本当に」

俺は思いっきり奈未を抱きしめてキスをした。

「恥ずかしい///」
「何で?」
「久しぶりだから?///」

やっぱり奈未はかわいい。

「じゃ、明日も来るからな?」
「うん、おやすみ」
「おやすみー」

そういって俺は病室を後にした。

奈未が何を考えているのか……この後起こることも知らずに……。



あれから奈未は夏恋ちゃんとも普通に接するようになった。

咲羅とも会って毎日が順調に進んでいた。

「春樹ー!!」
「ん?どした?」

部屋に行くといつもこんな調子。

「私明日退院出来るんだって!!」
「マジか!!よかったな!!」
「うん!!」

それから俺達はいつも通りに別れた。

これが始まりだったんだ……。

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