[完]バスケ王子に恋をして。
_________
「はぁ……」
私は深いため息をしながら会場に向かう。
一応咲羅にメールをしといたんだけど……返信来ないし……
車の中でメイクをしてもらったし……後は会場で春樹に会うだけなんだけど……
全く気力が出ない……。
こんな私が会見を本当にやっていいんだろうか……
そんなことを思っていると会場に着いてしまった。
私は春樹が待つ部屋に社長と一緒に向かう。
そしてドアに入る直前……
「奈未ちゃん」
真剣な顔つきで私に話し掛けてきた社長。
「はい」
「たしかに今日は咲羅のことが心配で仕方ないかもしれない……でも今一番頑張らなきゃいけないのは奈未ちゃんだよ……今は自分のことと赤織くんとのことを考えなさい……彼とこれからも一緒にいたいならね……自分が逃げちゃダメだ……きっと咲羅もそれを望んでいると思うよ?」
私自身のことを考える……
もしかして……咲羅は今日の会見の為に何も言わなかったかも……
咲羅もずっと公表したほうがいいって言ってたし……
大丈夫……ちゃんと自分を信じて……
「大丈夫……私は出来るから……」
そういって私は大きく息を吸って……
「いってきます……」
私は社長の拳に私の拳を当てて春樹が待つ部屋へと足を踏み入れた。
ーガチャッ
そこにはいつもと全然雰囲気が違うスーツ姿の春樹がいた……
「奈未……」
そんないつもの声に異常なくらいドキドキしている私がいる……。
「昨日……心配掛けてごめん……私ちゃんと自分と向き合うよ……逃げないで……きっとそれが咲羅も望んでたことだから……」
「そうだな……咲羅はきっと大丈夫だ……そう信じて俺達は俺達のやることをしっかり成し遂げよう」
「うん」
私が春樹に微笑むと私の携帯が微かに揺れた。
私は携帯を見てみると……
“新着メール一件”
私は急いでそのメールを開封した。
やっぱりそのメールは咲羅からで……
______________
昨日心配掛けてごめんな?
もう大丈夫だから……
これからうちは海斗と話し合うことにしたんだ。
だから奈未も会見頑張れよ?
テレビ越しに見てるから……
春樹の緊張した顔が早く見たいわ(笑)
________________
「咲羅……」
「え?咲羅?」
「うん」
私が春樹に携帯を見せると画面を覗き込んできた。
「よかったじゃん咲羅」
「そうだね」
「最後の文は余分だけどな」
不快そうに私を見つめる春樹。
「本当?私も見たいかも……春樹の緊張してるところ」
「それ以上言ったらキスするぞ?」
「えー?だって凄いレアじゃ……」
私は春樹に口を塞がれた。
「俺達も行くか」
「そうだね」
そんな話をしていると……
「それでは赤織春樹選手とNANAさんに登場して頂きましょう」
司会の女子アナの声が聞こえた。
「開けるか……」
私達は二人でドアを開けた。
ちゃんと……自分と向き合って……みんなに報告しなきゃ……
私の隣はこのバスケ馬鹿な王子しかいないってね……。
_____end……
「はぁ……」
私は深いため息をしながら会場に向かう。
一応咲羅にメールをしといたんだけど……返信来ないし……
車の中でメイクをしてもらったし……後は会場で春樹に会うだけなんだけど……
全く気力が出ない……。
こんな私が会見を本当にやっていいんだろうか……
そんなことを思っていると会場に着いてしまった。
私は春樹が待つ部屋に社長と一緒に向かう。
そしてドアに入る直前……
「奈未ちゃん」
真剣な顔つきで私に話し掛けてきた社長。
「はい」
「たしかに今日は咲羅のことが心配で仕方ないかもしれない……でも今一番頑張らなきゃいけないのは奈未ちゃんだよ……今は自分のことと赤織くんとのことを考えなさい……彼とこれからも一緒にいたいならね……自分が逃げちゃダメだ……きっと咲羅もそれを望んでいると思うよ?」
私自身のことを考える……
もしかして……咲羅は今日の会見の為に何も言わなかったかも……
咲羅もずっと公表したほうがいいって言ってたし……
大丈夫……ちゃんと自分を信じて……
「大丈夫……私は出来るから……」
そういって私は大きく息を吸って……
「いってきます……」
私は社長の拳に私の拳を当てて春樹が待つ部屋へと足を踏み入れた。
ーガチャッ
そこにはいつもと全然雰囲気が違うスーツ姿の春樹がいた……
「奈未……」
そんないつもの声に異常なくらいドキドキしている私がいる……。
「昨日……心配掛けてごめん……私ちゃんと自分と向き合うよ……逃げないで……きっとそれが咲羅も望んでたことだから……」
「そうだな……咲羅はきっと大丈夫だ……そう信じて俺達は俺達のやることをしっかり成し遂げよう」
「うん」
私が春樹に微笑むと私の携帯が微かに揺れた。
私は携帯を見てみると……
“新着メール一件”
私は急いでそのメールを開封した。
やっぱりそのメールは咲羅からで……
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昨日心配掛けてごめんな?
もう大丈夫だから……
これからうちは海斗と話し合うことにしたんだ。
だから奈未も会見頑張れよ?
テレビ越しに見てるから……
春樹の緊張した顔が早く見たいわ(笑)
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「咲羅……」
「え?咲羅?」
「うん」
私が春樹に携帯を見せると画面を覗き込んできた。
「よかったじゃん咲羅」
「そうだね」
「最後の文は余分だけどな」
不快そうに私を見つめる春樹。
「本当?私も見たいかも……春樹の緊張してるところ」
「それ以上言ったらキスするぞ?」
「えー?だって凄いレアじゃ……」
私は春樹に口を塞がれた。
「俺達も行くか」
「そうだね」
そんな話をしていると……
「それでは赤織春樹選手とNANAさんに登場して頂きましょう」
司会の女子アナの声が聞こえた。
「開けるか……」
私達は二人でドアを開けた。
ちゃんと……自分と向き合って……みんなに報告しなきゃ……
私の隣はこのバスケ馬鹿な王子しかいないってね……。
_____end……