[完]バスケ王子に恋をして。
それからうちの生活は劇的に変わった。

うちのママに会って愛上グループの長女として勉強もたくさん頑張った。

家政婦さんがうちのことを凄い可愛がってくれてうちの生活は毎日が楽しくてしょうがなかった。

その頃にうちは春樹と出会いうちは毎日春樹と過ごす日も多かった。

でもうちは疑問に思っていたことがあった……。

そしてうちが中学生になった時パパとママに聞いてみた。

「ねぇ、パパ、ママ」
「ん?どうしたの?」
「……何で……うちを養子にしたの?」

パパとママの動きが一瞬止まった。

「そのうち言おうとは思っていたんだけどな……」

パパは下を見る。

「何?私なんとなくはわかってるから……ちゃんと言って?」
「……実は……僕達には咲羅の他に子供がいてね……その子は今アメリカに留学しているんだ」

うちは衝撃的だった……うちの他に後継ぎがいたなんてって……

「その子がアメリカに渡ったのは小学生の時だ……凄い離れるのがつらくてな……もう一人子供が欲しいと思ったんだけど……なかなか出来なくて……だから僕達は養子をもらうことにしたんだ……」

申し訳なさそうにうちに話すパパ。

「じゃあ……愛上グループの後継ぎって……」
「あぁ……すまないが、僕達の息子にしてもらうことになってたんだ……ごめんな……咲羅の夢を壊して」

うちの夢なんかじゃない……

ただ……パパとママに恩返しをしようと思っただけ……

なのに最初から意味ないんだね……

うちの努力は水の泡か……

その真実を聞いてからうちの性格はとても変わった。

言葉使いは悪くなるし態度も悪くなり格好もチャラい服ばかり着ていた。

ただ……パパとママに迷惑掛けてるだけなのに……

でも……それは表面だけ……

本当は弱くて弱くてしょうがない。

いつパパに追い出されるかなんてビクビクして生活してるし……

サバサバしている性格だって本当は神経質過ぎてイライラするくらい……

男っぽく思われるけど本当は可愛い女の子になりたいし……

この私は……ただの強がり……。

それと……自分のことを“うち”と言わない。

本当は名前で呼んだり私って呼んだりしてるけど……外見に合わせてそうしてる……。

そんな中私は高校へと進学した。

そこで出会った春樹、奈未、夏恋、日向。

みんな凄い優しくて楽しかった。

けれど……自分の姿を見せるのが怖くて私は本当の姿を見せられなかった。

そんな中……この人なら姿見せてもいいかなって思った人がいた……。


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