[完]バスケ王子に恋をして。
「おい」
「……なんだよ……」
放課後ダルそうに屋上で寝ているキミ……。
「いいのかよ?ほっといて」
「……しょうがないだろ?……奈未の意志なんだから」
そういって悲しそうに微笑むキミ……。
やっぱり私達って……
「似てるな……」
「……は?」
「うちも自分のやりたいことがわかんねーし……何がしたいのかさっぱりわからない……」
私は生きてて何が楽しいんだろう……
でもね、キミの一言で私の人生は大きく変わったんだよ……
「わかんなくても今生きてることに誇りを持っていればいいだろ」
「……え?」
「今はむちゃくちゃで何も出来なくなっても……ここに生きているってことを誇りに思ったら毎日変わるぞ?たとえまだ向き合えなくてもな……」
そう言われてドキッとした……。
だって私の全てを読み取っているんだから……。
キミの寂しげに空を見つめている横顔は悲しそうだけど……どこか凛としてた……
いつの間にか私の頭の中はキミ色に染まってて……私はキミに恋をした。
……けれどやっぱりキミは奈未が好きで春樹の元からすぐいなくなるとすぐ奈未の元に走って行ったよね……
その姿を見るたびに私はいつも胸が痛くなるよ……
やっぱり……私って誰にも恵まれてないのかな……。
そんなことを思って街を一人で歩いているとまた人生の再起が来た。
「お姉ちゃん一人?」
また来た……
「そうだけど何?」
「ほぉ……強気な子も可愛いねー」
私の上から下までジロジロと見てくるそいつら……
「キモイからどっか行ってくれる?あんたらみたいな奴相手してるヒマないんだけど」
「なんだと!?オラァ!!」
すぐ怒るし……短気過ぎるだろ……
「汚い手で触るな。キャー!!ここに私を連れて行こうとするお兄さんがいるの!!助けて下さい!!」
私は大声で叫んで助けを求めるふりをした。
こんな奴らどうにでもなるんだけどね?
でも……案の定誰も私の声を聞いてくれない。
いや、聞こえてないふりをしているのだろうか……
だから大人は嫌いなんだよ……
「はは……誰も来ないってよ!!行くぞ!!」
私の手をグイグイ引っ張って行く奴。
はぁ……しょうがない……回し蹴りでもするか……
そう思い足を上げようとした瞬間……
「何やってるのかね?嫌がっているではないか」
私の前に白髪のおじいさんが現れた。
「は?じじぃは引っ込んでろ!!」
「もう警察に連絡したがね?ほら」
そういって携帯の履歴を見せるおじいさん。
「……クソッ!!」
そいつは私の腕を離して走って行った。
「……ありがとうございました」
「いいや……それより君は凄いね……あんなのに惑わされないで」
「あんなのいつものことですから……」
いつもは自分で気絶させてるけどね……
「いや、キミは変わっているね……過去に何かあったね?」
「……はい?」
「キミ……一回僕の事務所に来てみないかい?」
「……は?」
私は話の内容がよくわかんなかった。
しかもおじいさん誰だよ!!
「あぁ、説明してなかったね……僕は芸能事務所ムミーエックスの社長の河合 修(かわい おさむ)っていうんじゃ。はい、名刺」
渡されたのは今言ったことが全て書かれた名刺。
ムミーエックスは日本を代表するレコード会社とタレント事務所。
この人が……社長!?
「まぁ、ちょっと見学するだけでもいきからさ……今からどう?」
そう微笑んだ社長さん。
ちょうど愛上グループの後継ぎが帰ってきて私のいる場所なんてないし……
「いいですよ?」
私は社長さんに着いて行った。
それから半年後……
私はモデルとして活動し、デザイナーとしての資格も取った。
そして私のブランドは日本を始め、世界各国に広がり私の名前は一躍有名となった。
これが人気モデル咲羅の始まり。
「……なんだよ……」
放課後ダルそうに屋上で寝ているキミ……。
「いいのかよ?ほっといて」
「……しょうがないだろ?……奈未の意志なんだから」
そういって悲しそうに微笑むキミ……。
やっぱり私達って……
「似てるな……」
「……は?」
「うちも自分のやりたいことがわかんねーし……何がしたいのかさっぱりわからない……」
私は生きてて何が楽しいんだろう……
でもね、キミの一言で私の人生は大きく変わったんだよ……
「わかんなくても今生きてることに誇りを持っていればいいだろ」
「……え?」
「今はむちゃくちゃで何も出来なくなっても……ここに生きているってことを誇りに思ったら毎日変わるぞ?たとえまだ向き合えなくてもな……」
そう言われてドキッとした……。
だって私の全てを読み取っているんだから……。
キミの寂しげに空を見つめている横顔は悲しそうだけど……どこか凛としてた……
いつの間にか私の頭の中はキミ色に染まってて……私はキミに恋をした。
……けれどやっぱりキミは奈未が好きで春樹の元からすぐいなくなるとすぐ奈未の元に走って行ったよね……
その姿を見るたびに私はいつも胸が痛くなるよ……
やっぱり……私って誰にも恵まれてないのかな……。
そんなことを思って街を一人で歩いているとまた人生の再起が来た。
「お姉ちゃん一人?」
また来た……
「そうだけど何?」
「ほぉ……強気な子も可愛いねー」
私の上から下までジロジロと見てくるそいつら……
「キモイからどっか行ってくれる?あんたらみたいな奴相手してるヒマないんだけど」
「なんだと!?オラァ!!」
すぐ怒るし……短気過ぎるだろ……
「汚い手で触るな。キャー!!ここに私を連れて行こうとするお兄さんがいるの!!助けて下さい!!」
私は大声で叫んで助けを求めるふりをした。
こんな奴らどうにでもなるんだけどね?
でも……案の定誰も私の声を聞いてくれない。
いや、聞こえてないふりをしているのだろうか……
だから大人は嫌いなんだよ……
「はは……誰も来ないってよ!!行くぞ!!」
私の手をグイグイ引っ張って行く奴。
はぁ……しょうがない……回し蹴りでもするか……
そう思い足を上げようとした瞬間……
「何やってるのかね?嫌がっているではないか」
私の前に白髪のおじいさんが現れた。
「は?じじぃは引っ込んでろ!!」
「もう警察に連絡したがね?ほら」
そういって携帯の履歴を見せるおじいさん。
「……クソッ!!」
そいつは私の腕を離して走って行った。
「……ありがとうございました」
「いいや……それより君は凄いね……あんなのに惑わされないで」
「あんなのいつものことですから……」
いつもは自分で気絶させてるけどね……
「いや、キミは変わっているね……過去に何かあったね?」
「……はい?」
「キミ……一回僕の事務所に来てみないかい?」
「……は?」
私は話の内容がよくわかんなかった。
しかもおじいさん誰だよ!!
「あぁ、説明してなかったね……僕は芸能事務所ムミーエックスの社長の河合 修(かわい おさむ)っていうんじゃ。はい、名刺」
渡されたのは今言ったことが全て書かれた名刺。
ムミーエックスは日本を代表するレコード会社とタレント事務所。
この人が……社長!?
「まぁ、ちょっと見学するだけでもいきからさ……今からどう?」
そう微笑んだ社長さん。
ちょうど愛上グループの後継ぎが帰ってきて私のいる場所なんてないし……
「いいですよ?」
私は社長さんに着いて行った。
それから半年後……
私はモデルとして活動し、デザイナーとしての資格も取った。
そして私のブランドは日本を始め、世界各国に広がり私の名前は一躍有名となった。
これが人気モデル咲羅の始まり。