[完]バスケ王子に恋をして。
教室に着くと海斗を見てキャーキャー騒ぐクラスメートの女子。
また始まった……と思いながら海斗のもとを離れて自分の席に座った。

海斗のまわりに集まっているのは派手な格好のギャルっぽい人が多い。

私はああいう人達は苦手だ。

変な噂を流したり、何でも仕切って私達を使うから。

海斗はああいう人達のことが好きなんだろうか……まぁいいや……考えるだけムダムダ!!

「座れー。HR始めるぞー」

そう言ってきたのは20代中間ぐらいの少しいや、結構イケてる男の先生。

まわりからはまたキャーキャー言ってる。

うるさい……

どんなけイケメンを見れば気が済むんだよ……

「静かにー!!僕はこのクラスの担任の萩原一翔(はぎばら かずま)と言います。萩原先生でも一翔先生でもわかれば何でもOKです。ちなみに担当は世界史です。よろしくお願いします」

先生は頭を下げて会釈した。

「一翔せんせーい!!って呼びまーす!!」

さっきの女子が騒ぎだした。

ほんと妨害するのやめてほしい…

これが毎日続くと考えたら……。

はぁ……。
高校生活楽しめるかな……?

「ってことだから体育館に集合してくださーい」
「はーい」

ヤバっ!!自分の世界に入っててなんも聞いてなかった…。

海斗に聞こう……と思ったけどもういない!!

仕方ない……

嫌だけど誰かに聞こう……

「ねぇ、いつ体育館って言ってたっけ?」

私は後ろの席の子に聞いた。

後ろの子は最初ビックリしてたけどニッコリして
「9時半って言ってたけど」

と教えてくれた。

「9時半か……ありがとう!!名前なんて言うの?」
「愛上咲羅(あいがみさくら)」

と頬づえをしながら教えてくれた。





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