幕末の神様〜桜まといし龍の姫〜
第三幕 すれ違い









どうして神様は、男女を生み出してしまったのだろうか。










女は立場が低く、何かと差別されるこの時代。









花街という場所が存在している時点で、それはうかがえる。










でも私は、ずっと同じだと思っていた。










男と女に、強いも弱いも関係ないと。









勝負して勝った方が強い。









そんな、単純で明解な理屈。










しかし、それが根底から覆され、目の前が灰色に染まったあの日。












私は始めて、女であることを嫌悪した。









それと同時に、そんな性別でくだらない差別をしている世界に失望した。











だからこそ、自分を認めてくれる居場所が、試衛館とその仲間たちが、何より大切でかけがえのないものだった。














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