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「依頼人……キールか!?」

「ごめんなさい、名前はわからないけれど……」


そう言えば、メイにはあいつらの名前を教えていなかった。

その事を思い出し、少しだけ落ち着きを取り戻す。



「エルはあいつに連れて行かれたって事か?」


流れからいって一番有力な線だと思ったのだが、メイは静かに首を横に振った。


「わからない……それにね、エルのスクーターが無くなってるの」


エル自身が鍵を持っているスクーターが消えた。

つまり自分から出て行った可能性もゼロじゃない、って事か……。


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