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「良かったぁ……目、覚めて」



メイの話によると、ベンチで気を失っていた俺を近所の人たちが見つけここまで運んで来た。

そのまま四時間ほど眠り続け、閉店後の洗い物が終わる頃に叫び声が聞こえたから急いで来た、と。



「……そっか。悪かったな、心配かけて」

「私はいいの。それよりもエルにお礼を言ってあげて?ずっと心配してたし、今も残りの片づけをやってくれてるの」



いつもと同じように優しく笑うメイ。
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