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さほど広くはない二階の廊下の突き当たりにその部屋はあった。


ただの用件は二回、来客の際は三回。
その決め事に従い三回ノックをしてドアを開けると、煙草をくわえた一人の男が椅子に座っていた。




「お飲物は何になさいますか?あ、クロウはいつもので良いよねっ!」



軽い調子のエルに安心したのか、今まで緊張気味だった来客者も笑いながら「カフェモカ、砂糖は一つで」と返した。
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