velVet undErwOrLd
次に目が覚めた時は、何だか妙に暖かかった。

相変わらず体は動かないが、あれはきっと天井だろう。じゃあ室内?
地獄って暖房完備の部屋とかあるのか、と思ったが、意識を無くす直前に天使が現れた事を思い出した。



「……目、覚めたのね」


考えていたそばからさっきの天使が現れた。
たぶん天使はホットミルクを持ってなんか現れないだろうから、恐らく人間なんだろうが。それにしてはえらい美人だと思った。



「飲めるかしら、クロウ」


起きあがれないから飲めない、と答えるより先に口から出た言葉。




「……くろう?」
< 47 / 110 >

この作品をシェア

pagetop