小田急線ラヴストーリー
理科実験教室の当日、僕は万全の準備を終え少し遅れて出陣した。何を話すかどうするかは前もって頭で描いていたのでスムーズに行くと思ったが時計の解体は子供達には難しいようで中々進まない…仕方なく自分達も裏蓋を開ける所をやってあげる事に、

「はいここは難しいから先生に任せてね~」

順調にフタを開けていく途中で一際大きな生徒が悪戦苦闘しているのが目につく、あ゛佐藤さん…彼女も慣れないからか開けるのを四苦八苦していた。

「あの…僕やるんでもういいですよ」
(HEYyouー時間無いよー)
「あ~斎藤先生すみません」

彼女には酷かもしれなかったけれども時間が迫っていたので無理矢理自分がフタを開ける。
そのあとは、佐藤さんのきめ細かいフォローと時間が無いと焦ったせいもあり予想よりも早く終わり個人的にメデタシメデタシであったのだ。
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