好きなんて言えないよ。
焦って公民のノートを机から出す時に何かをふと思ったのか紺野君の手がいきなり止まった。




それでなにを言うのかと思うと





「え、こいつでいいじゃーん!」



そう言って同じクラスの男子の肩に手を回した。




その男の子は少し短めの髪を手でわしゃわしゃしながら紺野君より少し背が高いため目線を下にして彼の顔を見た。




「え、なにが?」




同じクラスの男子は訳がわからないって顔で紺野君を見つめた。




「真斗でいいじゃん!一緒に行くやつ!きーまり!」




何か思えばさっきの話の続きらしい。




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