好きなんて言えないよ。
私達は他愛のない会話をしながらトングを取りに行った。



「バケツに入れて炭は持ってけよー」



みっちゃんが炭を取りに来たみんなに行った。



炭を取りに来ているクラスメイトを見渡すとわたし以外全員男だった。



やっぱこう言うのは男の作業なのかなぁー?
わたし以外全員男だし。



なんて考えながらトングやら網やら必要な物を手に持とうとしたその時。



ドンーっ。



私の背中に誰かの肘が当たって前に倒れそうになった。



「ぎゃっ」



女の子みたいな可愛い声ではなく素の私の声が出てしまった。


やばい、このままだと前に倒れてしまうーー。



ぎゅっ。



私の体は誰かの手で前に倒れることを免れた。


せ、せーふ。


このTシャツ…もしかして。



顔を上げてみると紺野君の顔がどアップであった。


や、やっぱり…!



紺野君が助けてくれたんだ。



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