好きなんて言えないよ。
「バレーの方はどう?」


タオルで汗を拭きながらそう私に言ってきたのは紺野君だった。


その後ろには紺野君と同じくらい汗をかいている間々原君がいた。



「あ…今二点差で負けてる…!」



私がそう言うと紺野君はまじかと呟きながら私の隣へ来た。



「今試合終わったばかり?お疲れ!」


恋梨ちゃんは間々原君に言った。



「さんきゅー。俺らは勝ち上がった」


サッカーはトーナメント戦であり負けたチームはもう次の試合はない。



「そうなんだ…!おめでとう!」



私は小さく拍手をした。



そっかそっか!



勝ち上がれたんだ。



私が舞い上がってるとクラスの男子が隣にいる紺野君へと肩を回しながら隣へやって来て私との間に入って来た。



「一条、調子めちゃくちゃいいよ」




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