好きなんて言えないよ。
「…あれ?逢瀬…?」


後ろから紺野君の声が聞こえてた。


…なんで、なんでこんなところにいるの。


どんな顔をしていいかわからないから紺野君の顔が見ることはできない。


というか、今は会いたくなかった。



「…ちょっと今は…ごめん」


私は目を合わせず紺野君に向けてそう言った。



顔を見ることなんて…出来ないよ。


なんて言ったらいいか分からないし。



「…なんで??」



そんな声が聞こえてきたが私は聞こえないふりをした。



あぁ、どうしよう。


何故自分は逃げてるのだろう…。


私は行く場所が思いつかず図書室へと入った。



そしてとりあえず視界に入らなそうな所に座った。


ど、どうしよう。



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