好きなんて言えないよ。
その前に私には伝えなきゃいけない人がいるんだよね。


「…私行ってくる」


まずは間々原君に私の気持ちを伝えないと。


間々原君は私と向かい合ってくれたんだ。


ちゃんと気持ちを伝えてくれたのに逃げてばっかじゃダメだよね。


私が行こうとした時


「…待った!!!」


恋梨ちゃんが私の腕を掴んだ。



「…え?」


「時間、時間見て!!バスケの試合始まっちゃう時刻じゃん!!」


…!!!


あ、忘れてた…!!


今日は球技大会だった…!!


私と恋梨ちゃんは慌てて図書室から出て体育館へと向かう。


「あ、いた!お前ら何やってんだよ!?」


廊下を走っていると間々原君と遭遇した。


さっきの出来事なんて嘘のように普通に話しかけてくれる間々原君にホッとした。



「もう試合始まる!?」


恋梨ちゃんが間々原君に問いかけた。



「もう招集かかってたぞ!?それなのに二人ともいないから…」


< 214 / 256 >

この作品をシェア

pagetop