好きなんて言えないよ。
心配そうに私の顔を見つめる間々原君。


いやいや、そんな心配そうな顔してるけど惑わしたのは貴方ですよ。


って言いたかったけど心の中で抑えた。



「ごめん、逢瀬」


間々原君は恋梨ちゃんに聞こえないような声でそう言った。



「…気にしないで。ただちょっと混乱しただけ。いつも通りに接してね」


私がそういうと不安そうな顔が一気に明るくなった。


間々原くんって冷血そうに見えて結構わかりやすいのかな?笑


「ほら、二人共早く行くよ!」


恋梨ちゃんが私たちの空気を察した後に走り出した。


会場には既にみんな集まっていて私たちの方を見ていた。


「あー、きた!!遅いよ、二人とも!!」


同じチームのある子が言った。



「ごめんごめん、時間見てなかった」


「もおー!バレーも頑張ってたしバスケも頑張るよ!!」


バスケ部の子すごい気合い入ってる。





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