好きなんて言えないよ。
わ、忘れてた…。


「ど、どうしよう恋梨ちゃん…!」


これはまずい事になったぞ。


紺野君の事が頭でいっぱいで間々原君と気まずい空気になったの忘れてた…。


「私はちゃんと話した方がいいと思う…!」


…。

紺野君にはたくさんお世話になったからちゃんと自分の気持ち伝えなきゃだめ…だよね。


…。



「私ちゃんと謝ってくる!」


「え、十和…!?」


ちゃんと言わなきゃだめだよね。


私は恋梨ちゃんを置いて間々原君のところへ向かった。


角を曲がろうとしてた間々原くんを見つけた。


「間々原君…!」


いつもよりちょっと大きな声で叫んだ。


子の声が届きますように。


すると角を曲がったはずの間々原君が顔を出し


「逢瀬…?」


びっくりした声はかすんでいた。


「ちょっと話があるの…!」


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