好きなんて言えないよ。
後ろから小さな声でせーのっという声がかすかに聞こえて来た。


そのあとすぐ


「「がんばれーっ!」」


ハマった間々原君と恋梨ちゃんの声。


あ…。


わたしはその声とともにすぐに後ろを振り返った。


すると笑顔のまま手を振っている私。


私はそれに答えるかのように小さくガッツポーズをする。


分かってる。振られるってこと。


でもこうやって気持ちを伝えようって思ったのは2人がいてくれたから。


2人が私の背中を押してくれたんだ。


「…??」


紺野君はなんだろうって感じで二人を見ている。


「買ってくるのを頑張れって?あの2人変だねー、逢瀬」


紺野君は分かってないため不思議そうにそう私行って歩き出した。



「…そ、そうだね!」


気づかれないように平然を装う私。



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