好きなんて言えないよ。
そのあとは他愛もない話をたくさんした。


コンビニは歩いて15分くらいの所にあったけどずっと話題は途切れないままだった。


歩調も紺野君は私に併せてくれているためゆっくりだった。


このままずっとこうやって他愛もない話で盛り上がってこうやって一緒に歩きたい。



そうそうやって願っても時間はあっという間に過ぎて行ってしまう。



神様は…本当に意地悪だと思う。


なんで片思いって言葉があるのだろう。


なんで紺野君は…桜ちゃんと両思いなのだろうか。


その答えは出ない。


「逢瀬〜、コーラと紅茶俺持ったよー。あとは逢瀬の飲みたいやつだけ」


紺野君は片手に二人の飲み物を、もう一つの手には自分の飲み物をもう持っていた。


えっと、えっと。


私は急いでカルピスを取り出した。


すると紺野君は笑ってて…。


「ほんと好きだよなー、カルピス」


…え?なんで?なんで知ってるの?



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