好きなんて言えないよ。
…っていうか授業中に本読んでたのって紺野君じゃんっ。


私は涙を拭いた。


なんでこんな私に未練を残すようなことをするの?


なんで私の机にこんな紙切れを入れるの?


答えが知りたい。


紺野君に会いたい。


気持ちを伝えるって決めたのに二人から背中を押してもらったのにこのままとか嫌。


…。


あの人なら知ってるかもしれない…。


私は急いで席を立ちクラスをキョロキョロした。


「今度はどうしたの?!」


恋梨ちゃんは私の行動に驚きが隠せないらしい。


「…桜ちゃんはどこ?」


…彼女の桜ちゃんなら何か知ってるのかもしれない。


クラスを見渡しても桜ちゃんの姿は見当たらなかった。


「…?桜ちゃんなら外でたよ?」


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