好きなんて言えないよ。
私は急いで桜ちゃんに声をかけようとして居た恋梨ちゃんを止めた。


「…何?」


ちょっと怖い顔で私も見つめる恋梨ちゃん。


「…私一人で行く。ごめんね。恋梨ちゃん」


多分2人で言ったら恋梨ちゃんが暴走して桜ちゃんが本音を言えないと言う状況になりかねない。


「…分かった」


そう言うと恋梨ちゃんは図書室から出て行ってしまった。


私は何もなかったように桜ちゃんに近づいた。


「桜ちゃん?ちょっと良いかな?」


桜ちゃんは驚いた顔で私を見た。


「…??どうしたの??」


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