好きなんて言えないよ。

結局あたしはそれを言ってくれるだけで嬉しくて起こす事は出来なかった。




だけど、今思う。



彼のとなりではなく、後ろという、特別な席で始まる、少しだけの時間は…




あたしにとって、あたしだけの特別な時間になる。




と、言う事を。




まだ、何も知らなかったあたしにとって、最高の幸せが訪れると言う事。




彼の好きな人はあたしじゃないと知ってる今のあたしにとって、この時間は最高のものになる。





今でも、好きだよ。



紺野君。