気まぐれ彼等とふわふわ猫
第一章

転校


ピピピピピピッ


部屋の中に機械音が鳴り響く。


『時間……学校行かないと』


ぽつりと呟き、いつまでも鳴り響く機械音を止め、ベットの上から降りて真新しい制服に身を包む。

そして着替えを終え、冷蔵庫からココアを取り出して喉に通す。



『……そろそろ行こうかな』

部屋にかけてある時計をちらりと見ると、ココアを冷蔵庫にしまって玄関へと向かう。





「ミュー」


不意に小さな鳴き声が聞こえ、歩みを止め足元を見ると、子猫のマンチカン、“モモ” が瞳を潤わせて鳴いていた。
< 3 / 187 >

この作品をシェア

pagetop