気まぐれ彼等とふわふわ猫
第一章
転校
ピピピピピピッ
部屋の中に機械音が鳴り響く。
『時間……学校行かないと』
ぽつりと呟き、いつまでも鳴り響く機械音を止め、ベットの上から降りて真新しい制服に身を包む。
そして着替えを終え、冷蔵庫からココアを取り出して喉に通す。
『……そろそろ行こうかな』
部屋にかけてある時計をちらりと見ると、ココアを冷蔵庫にしまって玄関へと向かう。
「ミュー」
不意に小さな鳴き声が聞こえ、歩みを止め足元を見ると、子猫のマンチカン、“モモ” が瞳を潤わせて鳴いていた。