御曹司の秘書さんのため息◆

そんな、彼女にしっかりと尻に敷かれた上司をちらりと見る。


昴は、んーーっと背伸びをして、
一瞬 目を閉じた。


「市川。」


「・・・はい。」


あ。

仕事モードに入ったな。



雰囲気がピンと一瞬張り詰めた。


「市川。これとこれはーーー・・・・・」

「・・・はい。すぐにーーー
 確認します。」

テキパキと書類と、データに目を通しながら指示を与える。



この、お調子者の上司は
仕事に入ると、

すごいんだよな。


処理能力、判断能力、そして、カリスマ性。


秀でたものがあるとおもう。



だからこそ、

だからこそである。

さっさと、仕事をしてくればいいのに。

秘書、市川は ちっ と舌打ちをして、
業務を再開した。


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