御曹司の秘書さんのため息◆
いい加減冷めた自分の体を起こして、
いらいらと、
普段のうっぷんを晴らすかのように、
上司に向かって言葉を
吐き捨てた。
「うるさいな!
今は、忙しいッつてんだろ?」
「ソレとも何か?
あぁ。
俺の声が聴きたかっただけなのか?
そぉゆう 趣味だもんな??
ス バ ル さ ま 」
『なっ。何言ってーーー』
ぶちっ。
言うだけ言って、
通話を強制終了した。
ベッドの上では、
ナミが声を殺して、
クスクス笑っている。
・・・ちっ。
武は、はーーっとため息をついた。