御曹司の秘書さんのため息◆
ユナはぐいっとワインをいっきに飲み干した。
「それにねぇ、
婚約者は、20も年上なのよ。
それなのに全然「大人の余裕」とか無いの。」
「へぇ。」
「ここで、あなたとお酒を飲んでいるって
わかっただけで・・・
貴方、どうなるかしら?」
空気が急に張り詰める。
あぁ、
自分の思い通りにいかないと
脅すのか。
そうだな、ユナはプライド高いし。
「さぁね。
それでも、俺はユナを選ばない。」
「・・・ひどい男。」
「・・・ふ。
それは、お互い様だろ?
婚約者がいるのに、足を開いたのは君だ。」
ユナは少し眉をひそめたが、
すぐににっこりと笑って、
そうね。とつぶやいた。