御曹司の秘書さんのため息◆
実際、こじれたら俺は即座に弁護士を立てる。
示談に持ち込もうとすると
こじれる。
相手をねじ伏せるつもりも、
論破する気もない。
今のところ、
まだ弁護士にお世話にはなっていないが。
ユナは、また、泣きそうに
笑ってから、
「じゃぁ、・・・またね?」
優雅にカウンターから降りた。
「・・・送るよ?」
「やだ。珍しい。
ふふ。明日は雨かしら?」
武が少し困ったように笑った。
それをみて、
ユナはにっこりとほほ笑みを返す。
「結構よ。だって、ダーリンが家で待ってるもの。」
そういって、
またユナは綺麗に笑った。